- 2月6日
老若男女問わず誰もが一着は持っているであろうシャツ。
シャツ単体にスポットを当ててみると、国によって面白いほど洋服への考え方の違いが見えてきます。
今日はそんな"シャツ"のお話です。
①イギリスのシャツ

英国のシャツは、スーツのために存在します。
主役ではなく、ジャケットの下で完璧に収まる設計。ドレスシャツがベースのため着丈は長く、硬めの生地感。台襟も硬めで襟立ちがしっかりとしています。
無駄な装飾はなく、無骨で頑強な印象があります。一言で言えば質実剛健という感じでしょうか。
これは軍服とテーラリング文化から来ています。
シャツは礼服の一つであり、フォーマルなアイテムであると考えられていることがわかるかと思います。
スーツには勿論、カジュアルなスタイルに落とし込んでみるのも面白いかもしれません。
②アメリカのシャツ

アメリカからはblooks blothersを代表して紹介しましょう。
先ほどとは打って変わって、アメリカのシャツはカジュアルなアイテムです。一枚でもさらっと羽織って、デニムやチノパンに合わせられるような、大らかさがあります。(やはり国民柄でしょうか)生地感は柔らかく、身体を包むようなシルエットなものが多いです。
カジュアルなスタイルにも違和感なく着られるシャツかと思います。オールラウンドに着こなせる汎用性の高さが魅力です。
blooks brothersのボタンダウンシャツは名品として知られています。
ワードローブに1枚は持っておいても損はありません。
③フランスのシャツ

フランスからは世界最古のシャツメゾンである、charvetをご紹介します。
フランスのシャツは、イギリスとアメリカの中間のようでありながら、そのどちらでもないシャツです。
台襟はしっかりと立ち、生地にはハリと柔らかさがあります。ベースはドレスシャツなのですが、イギリスほどかっちりし過ぎておらず、アメリカほどラフでもない。
少し気の抜けた空気感の中に上品さがあります。
「身体を覆う」「身体のラインを美しく見せる」というバランスにおいて、実は和服にかなり近い存在だと思っています。潜在的に日本人にも似合いやすいはずです。
洗いざらしで着ても不思議と様になるシャツです。年々見かけなくなってきてはいますが、こちらもやはり、知る人ぞ知る名品かと思います。
④日本のシャツ

西洋の服は身体のラインを美しく見せるもの。
それに対して日本人にとっての衣服とは、"身体のラインを覆う"ものであり、そこに間や空気感が生まれて美しく見えます。
これは浴衣や羽織のような和服が長い間着られていたことからもわかります。
日本のブランドが作るシャツは、西洋のシャツとは似ているようで異なります。
各国のどのシャツとも違いますが、見えない美しさを模索している日本の新しいスタイルが生まれているように感じます。
ブランドやアイテムによって傾向は異なりますが、洋服には大まかに国ごとの特徴が出ます。
その土地の文化や気候、人々の身体的特徴までもが衣服には反映されるからです。
名の通った名品も、名もない衣服もそのような視点で見つめ直してみてください。
そこには新しい服の楽しみ方があるはずです。


